貸金業法改正の流れ
このページでは貸金業法改正の流れを解説しています。
■ 貸金業規制法の一部改正について(平3法74)
【施行日:平成3年9月1日】
土地問題が社会的に問題視されてきた時代背景を受け、いわゆるノンバンクについても金融機関同様の指導・監督が必要
との観点から実施されたもので、この改正により、法の目的(貸金業規制法1)に「国民経済の適切な運営に資する」という一文
が新たに付け追加されました。
これにより貸金業者は、資金需要者等の利益の保護という観点だけでなく、国民経済の観点からも指導・監督を受けること
になりました。その一環として、事業年度末貸付残高が500億円を超える貸金業者は、監督官庁に事業報告書を提出する義務
が盛り込まれました。
■ 貸金業規制法の一部改正(平3法74)の一部改正について(平4法85)
【施行日:平成4年11月1日】
ノンバンクが関係した金融不祥事や、バブル経済の崩壊に伴うノンバンクの経営問題などが表面化するなか、附則の一部改正 が実施されました。この改正では、貸金業規制法41条、42条の運用指針として、監督官庁は、土地のみならず株式等についても、 貸付けの実態把握および適正化を行うため、さらに、貸金業者の健全な運営に資するためにも事業報告書の提出を求める権限を有すること となりました。
■ 地方分権推進一括法について(平11法87)
【施行日:平成12年4月1日】
いわゆる「地方分権推進一括法」の施行に伴って、従来、国の機関委任事務として都道府県が行ってきた都道府県所管の 貸金業者の監督等に係る事務が、都道府県知事の自治事務に移行しました。
■ 貸金業規制法等の一部改正について(平11法155)
【施行日:平成12年6月1日】
いわゆる商工ローン問題を契機として、保証人に対する書面交付義務規定の整備(貸金業法17)、取立て行為規制に係る 脱法行為等の防止のための措置、罰則の強化等(貸金業法47〜50)を内容とする改正が実施されました。そして、出資法の上限金利 (出資法5A)が40.004%から29.2%に引き下げられるとともに、利息制限法の賠償額の予定(利息制限法4)の制限について、 制限金利の2倍という従来の制限が1.46倍に引き下げられました。
■ 出資法および貸金業規制法の一部改正について(平12法112)
【施行日:平成13年1月1日】
出資法附則で定められている日賦貸金業者に係る特例金利年109.5%を54.75%に引下げるとともに、相手方へ自ら集金する 方法により取立てなければならない日数を、返済期間の100分の70以上から100分の50以上とする改正が実施されました。また、 貸金業法上の貸付条件等の提示(貸金業法14)、貸付条件の広告(貸金業法15)、契約相手方への書面の交付(貸金業法17)に関して、 自らが日賦貸金業者であることや出資法附則で定められた業務の方法等を表示することの義務付けが実施されました。
■ 貸金業規制法および出資法の一部改正(ヤミ金融対策法)について(平15法136)
【施行日:平成16年1月1日】
いわゆるヤミ金融と呼ばれる貸金業の無登録営業、違法な高金利による貸付け、悪質な取立てなど違法行為が多発し、
大きな社会問題となっていることを背景に、ヤミ金融対策法として、貸金業規制法と出資法の一部が改正が実施されました。
主な改正内容は、以下のとおりです。
- 貸金業の登録要件の厳格化
- 無登録業者に対する取締り強化
- 取立行為等に関する規制の強化
- 貸金業務取扱主任者制度の創設
- 罰則の強化
- 年109.5%を超える金利での貸付契約の無効
■ 貸金業規制法の一部改正について(平16法158)
【施行日:平成16年12月28日】
いわゆる違法年金担保融資問題を契機として、公的な年金等の受給者の借入意欲を煽るような表示等の禁止、 公的給付に係る預金通帳等の保管等の制限およびこれに違反した場合の罰則規定の創設を内容とする法整備 (いわゆる違法年金担保融資対策法)が実施されました。
■ 貸金業規制法の一部改正について(平18法115)
【施行日:平成18年12月20日】
平成18年法律第115号による貸金業規制法の改正では、第1に、平成15年ヤミ金融対策法の附則において、 「施行後3年を目途として必要な見直しを行う」とされたこと、また、第2に、近時の最高裁判決において、 みなし弁済制度の要件(任意性・書面性)を厳格に解釈すべきとの判断が相次いだこと、第3として、消費者金融の 業容拡大にあわせて、多重債務者問題が深刻化したといわれていることを背景に、多重債務者問題の解決を主眼とした、 次の内容を含む総合的かつ抜本的な改正が実施されました。
●貸金業の適正化
- 貸金業への参入条件の厳格化
- 貸金業協会の自主規制機能強化
- 行為規制の強化
- 業務改善命令の導入
●過剰貸付けの抑制
- 指定信用情報機関制度の導入
- 総量規制の導入
●金利体系の適正化
- 上限金利の引下げ
- 金利の概念
- 日賦貸金業者および電話担保金融の特例の廃止
●ヤミ金融対策の強化
●多重債務者問題に対する政府をあげた取組み
なお、これらの施策の施行時期については、改正項目によっては、借り手へのダメージを防ぐことや貸金業者の
システム対応のための準備期間を要すること等により、段階的な施行となっています。
また、今回の改正が利用者や貸金業者の実態等に影響を及ぼす可能性があることから、施行から2年半以内に貸金業制度と
金利規制のあり方について検討を加え、必要な見直しを行うこととしています。さらに、改正法が完全に施行された後にも、
貸金改正後の規定の実施状況に検討を加え、その結果に応じて所要の見直しを行うこととしています(改正法附則67)。