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裁判員制度に関するパブリックコメント
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■ 「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律第16条第8号に規定するやむを得ない事由を定める政令案」に対する意見募集の結果について
- 案件番号 :300090008
- 意見公募時の案の公示日 :2007年10月26日
- 意見・情報受付締切日 :2007年11月26日
- 結果の公示日 :2008年1月15日
- 命令等の公布日・決定日 :2008年1月17日
◎ 政令案各号の規定に関する意見の概要及びそれに対する法務省の考え方
・政令案第1号について「出産の日,から8週間を経過していないこと」を「出産の日から
6月を経過していないこと」に改めるべきである。
⇒政令案第1号において,出産の日から8週間という期間を規定したのは,一般に出産直後の
8週間程度が身体的負担の重い時期であり,労働基準法において産後8週間を経過しない女性を
就業させてはならないこととされていること等を考慮したものです。また,産後8週間を経過した
場合であっても,出産によって重い病気といえるほど体調不良である場合には裁判員の参加する
刑事裁判に関する法律(平成16年法律第63号。以下「裁判員法」といいます)第16条第8号イの
「重い疾病」に,乳児等の世話をする必要がある場合には同号ロの「養育を行う必要がある」場合に
該当し,辞退が認められ得るものと考えています。
・政令案第1号の場合と第2号の場合をまとめて「未就学」の幼児・児童を養育している場合
については辞退を認めることとするべきである。
⇒政令案第1号は,出産直後の方にとって,裁判員の職務を遂行することが肉体的・精神的に
大きな負担となることを考慮して定めようとするものですので,本人以外に乳児の世話をして
もらえる方がいる場合等であっても第1号による辞退を認めることが適当であると考えています
一方政令案第2号は未就学児に限らず継続的に親族等の介護又は養育を行っている場合にこれを
辞退事由としようとするものです。
・政令案第5号について,裁判所の管轄区域内でも出頭困難な遠隔地は存在するので,「裁判所
の管轄区域外の遠隔地にあり」を「裁判所の管轄区域の内外問わず実質的に遠隔地にあり」あるいは
「出頭すべき裁判所から遠隔地にあり」と改めるべきである。
・政令案第5号について,裁判員候補者名簿に登載された後に他の土地に転居したような場合については,
辞退を認めることとするべきである。
⇒政令案第5号において,裁判所の管轄区域外の遠隔地で出頭が困難な場合に辞退を認めることとしたのは,
裁判員候補者は管轄区域内の選挙人名簿から選出されるところ,名簿の作成時期が年に1回であるため,
管轄区域外に転居した者が呼び出しを受けることがあり,その場合に一律に管轄区域外であるからといって
辞退を認めるのは適当でないと考えられるものの,転居先から裁判所に出頭することが困難と考えられる場合には
辞退を認めることが適当であると考えたためです。管轄区域内に居住しているが裁判所との距離が
相当離れている場合には,交通の便や本人の状況その他の事情を総合考慮した結果,個別具体的な判断として,
裁判員の職務を行うこと等により「自己に身体上又は経済上の重大な不利益が生ずる」場合(政令案第6号)
として辞退が認められる場合があると考えています。
・政令案で定められている辞退事由についてはすべて全面的に賛成である。
・政令案は,例外を認めない方向で辞退事由を定めており,非常に良いと思う。
・妊娠中を理由とすることができることに賛成です。
・政令案第6号は必ず必要な規定であり,思想・良心の自由との関係でも政令案の規定でやむを得ないと思う。
⇒政令案に対する賛成の御意見として承りました。
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裁判員制度に関するパブリックコメント
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■ 「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律第16条第8号に規定するやむを得ない事由を定める政令案」に対する意見募集の結果について
- 案件番号 :300090008
- 意見公募時の案の公示日 :2007年10月26日
- 意見・情報受付締切日 :2007年11月26日
- 結果の公示日 :2008年1月15日
- 命令等の公布日・決定日 :2008年1月17日
◎ 辞退事由を追加して規定するべきであるとする意見の概要及びそれに対する法務省の考え方
・海外渡航の予定がある場合については,その目的のいかんを問わず一律に辞退を認めることとするべきである。
・年間課税標準金額が100万円以下の者や,失業中であり4か月以上求職活動をしている者等については,
一律に辞退を認めることとするべきである。
・総従業員数50人以下の中小企業に雇用され,会社の意見書により辞退を申し立てた場合については,
一律に辞退を認めることとするべきである。
・教育者やスクールカウンセラー等の,他人の精神的支えを担っており,代用がきかない就業者については,
一律に辞退を認めることとするべきである。
⇒広く国民の司法参加を求めることが裁判員制度の趣旨であり,裁判員はできるだけ幅広い層の国民の中
から選任されることが望ましいことから,裁判員となることは義務とされているところ,義務負担の公平を
図る観点から,御指摘のような各場合に一律に辞退を認めることは難しいと考えています。
なお,御指摘のような場合については,以下のように,辞退が認められる場合があるものと考えています。
・海外渡航が予定されている場合,例えば,職務上の海外渡航であれば,それが重要な用務であり,
その方が渡航しなければ事業に著しい損害が生じるおそれがある場合には裁判員法第16条第8号ハに,
個人の旅行であれば,既に代金を支払っておりキャンセルをすると全額が違約金となる場合などには
裁判員の職務を行うこと等により「自己に経済上の重大な不利益が生ずる」場合(政令案第6号)に,
それぞれ該当し得るものと考えています。
・失業して求職活動をしている方の場合,例えば,就職のための重要な面接の予定がある場合等には,
裁判員法第16条第8号ニに該当し得るものと考えています。
・中小企業に勤めている方の場合,例えば,その事業における重要な用務があり,自らこれを処理しなければ
事業に著しい損害が生じるおそれがある場合には,裁判員法第16条第8号ハに該当し得るものと考えています。
・スクールカウンセラー等の方の場合も,例えば,連日,その方がカウンセリングを行わなければ精神的に
大きな変調を来してしまうような生徒等がいる場合には,その方が裁判員の職務を行うこと等により,
「第三者に精神上の重大な不利益が生ずる」場合(政令案第6号)に該当し得るものと考えています。
・同一疾病で継続的に通院治療を受けている者や,障害者自立支援医療の給付を受けながら継続的に治療を
受けている者,虐待等を受けて精神的に不安定である者等については,辞退を認めることとするべきである。
⇒例えば,重い疾病又は傷害により裁判所に出頭することが困難な場合(裁判員法第16条第8号イ)や,
裁判員の職務を行うこと等により「自己に身体上又は精神上の重大な不利益が生ずる」場合(政令案第6号)には,
辞退事由に該当し得るものと考えています。
・育児休暇や介護休暇など,法令等で利用する権利が確保されている休暇制度を利用中の場合には,
辞退を認めることとするべきである。
⇒子供の養育や親族の介護等の事情がある場合には,裁判員法第16条第8号ロ及び政令案第2号の
辞退事由に該当し得るものと考えています。
・民間企業に勤める者の業務上の理由による辞退を認めることとするべきである。
⇒民間企業に勤める方の場合,その企業の事業における重要な用務であって,その方が処理しなければ
事業に著しい損害が生じるおそれがあるものがある場合には,裁判員法第16条第8号ハに該当し得るものと考えています。
・システムエンジニア等の下請け業者については,製品等の納期前の繁忙な期間には,辞退を認めることとするべきである。
・裁判員等として職務に従事する期間に中長期の出張に行くことが呼出状受領時に既に決定しているような場合には,
辞退を認めることとするべきである。
・個人経営の商売をしていて,半日でも休業すると経営が危機にさらされるような場合には,辞退を認めることとするべきである。
⇒その方が従事する事業における重要な用務であり,その方が処理しなければ事業に著しい損害が
生じるおそれがあるものがある場合には裁判員法第16条第8号ハに,取引先の企業等に経済上重大な
不利益が生じる場合には裁判員の職務を行うこと等により「第三者に経済上の重大な不利益が生ずる」場合
(政令案第6号)に,それぞれ該当し得るものと考えています。
・親族の結婚式に出る者や,オリンピックやミス・ユニバース世界大会
に出場することになった者,ノーベル賞の受賞式に出ることになった者,司法試験を受験する者など裁判員の
職務のためにこれらに参加等できないとすれば酷であると考えられる場合については,裁判員を辞退できるよう
明記すべきである。
⇒辞退を認めるべきやむを得ない事情がある場合をすべて個別かつ具体的に政令案に明記することは
極めて困難であり,ある程度包括的・一般的な規定を設けて具体的な場合についての判断を行うことが
適当であると考えられます。御指摘のような事例は,他の期日に行うことができない社会生活上重要な
用務に該当するものとして,裁判員法第16条第8号ニに該当し得るものと考えています。なお,
社会生活上重要な用務に当たるとは言い難い場合でも,自己又は第三者のために重要な用務を処理する必要があり,
その具体的事情によって,自らがそのときに処理しなければ重大な不利益が生じると認められる場合には,
「自己又は第三者に精神上又は経済上の重大な不利益が生ずる」場合(政令案第6号)に該当し得るものと考えています。
・思想信条を理由とした辞退事由を明文で認めることとするべきである。
⇒裁判員としての職務を行うことがその思想信条等に反する場合において,そのために精神的な矛盾や
葛藤を抱えることになり裁判員としての職務を行うことが困難な程度に達するときには,裁判員の職務を行うこと等により
「自己に精神上の重大な不利益が生ずる」場合(政令案第6号)に該当し得るものと考えています。
人を裁くことは大変なことであるのに,そのことを他人に話せないというのは重すぎる負担であり,守秘義務を果たす
自信のない人については,辞退を認めることとするべきである。
⇒裁判員の守秘義務は,他人のプライバシーを保護するとともに,裁判の公正さや裁判への信頼を確保し,
評議における自由な意見表明を保障するために設けられたものです。したがって,その秘密の範囲は,
評議の経過並びに裁判官・裁判員が表明した意見の内容等と他人のプライバシーに係る事柄等に限定されるものであり,
公開の法廷でのやりとりや判決の内容については秘密の範囲に含まれず,また,裁判員の職務について感想を述べること等も
許されますので,御指摘のように必ずしも重すぎる負担であるとはいえないと思われますので,秘密を守る自信のないことを
辞退事由とするのは難しいと考えています。なお,その者が秘密を守れないと認められる場合には,裁判員法第18条により
裁判員に選任されないことがあるものと考えられます。
・法律に明るくない者や法律知識のない者については,辞退を認めることとするべきである。
⇒裁判員制度の意義は,広く国民が裁判の過程に参加し,その感覚が裁判内容により反映されるようになることによって,
司法に対する国民の理解や支持が深まり,司法がより強固な国民的基盤を得ることができるようになることにありますので,
法律知識のない方に参加していただくことが予定されています。そのため,事実認定等の判断の前提として必要な知識や注意
すべき点については,裁判長から裁判員に適切な説明がなされること,裁判官と裁判員とが十分に評議を行うことで
双方の有する知識・経験が合議体全体に共有されるとともに,その過程を通じ,適正な結論に到達することができるように
なっていることなどの手当てがなされているところであり,法律知識のない方も裁判員として参加いただけるものと考えています。
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■ 「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律第16条第8号に規定するやむを得ない事由を定める政令案」に対する意見募集の結果について
- 案件番号 :300090008
- 意見公募時の案の公示日 :2007年10月26日
- 意見・情報受付締切日 :2007年11月26日
- 結果の公示日 :2008年1月15日
- 命令等の公布日・決定日 :2008年1月17日
◎ 政令制定に当たっての基本的考え方その他に関する意見の概要及びそれに対する法務省の考え方
・裁判員制度を実施する以前に,裁判員を辞退するやむをえない事由を明示することには反対である。
⇒裁判員法第16条第8号の委任に基づき,政令で辞退事由を定める必要があると考えています。
・国民の司法参加が裁判員制度の趣旨であることから,学生であることを理由とする辞退は認めないこととしてほしい。
⇒学生生徒が学校に通学することは,社会生活上重要な用務であり,かつ,他人が代わってなすことができない
性質のものであるところ,裁判員の職務を行う時間帯に通学を要することが通常であることから,裁判員法第16条第3号
により学生又は生徒は辞退の申立てをすることができるとされています。もっとも,本人が希望する場合は参加することができます。
・本人が望まない場合には辞退を認めるべきである。
・裁判員となると,人によっては能力を超えた義務が課せられ,重い負担となるので,人を裁くことを義務とする
裁判員制度に疑問を感じる人については,辞退を認めることとするべきである。
・人を裁くことに抵抗を感じるのに,裁判員となることが義務とされていることに納得がいかない。遊びを含めて
人によって大事な事情は様々であり,それを犠牲にしてまで裁判員をするのは苦痛でしかなく,裁判員をやりたいと
思う人がやればいいのではないか。
⇒広く国民の司法参加を求めることが裁判員制度の趣旨であり,裁判員はできるだけ幅広い層の国民の中から
選任されることが望ましいことから,裁判員法は,裁判員となることを国民の義務としている一方,国民の負担を過重
にしないとの観点や,義務負担の公平を図る観点から,裁判員を辞退することができる事由を定めているものです。
このような趣旨から,「やりたいと思う人」以外は辞退を認める,あるいは,本人が望まない場合や裁判員制度に疑問を感じる
場合には辞退を認めることとするのは困難であるものと考えています。
・企業における決算時期の経理部門,株主総会前の総務・株式・法務部門,あるいは,重要なプロジェクトの山場段階
における開発部門等の実質的責任者等や,繁忙期における営業スタッフ等については,政令案第6号の
「第三者に経済上重大な不利益がある場合」として,辞退を認める取扱いをしてほしい。
⇒御指摘のような場合については,その企業の事業における重要な用務であって,その方が処理しなければ
事業に著しい損害が生じるおそれがあるものがある場合には裁判員法第16条第8号ハに,また,個人のノルマが達成できない
ことにより,当該個人の収入に深刻な影響を及ぼす場合には,「自己に経済上の重大な不利益が生ずる」場合(政令案第6号)
に,それぞれ該当し得るものと考えています。御指摘は,いかなる場合に辞退を認めるべきであるかについての運用に
関する御意見として承りました。
・裁判の公正さを阻害しないため,裁判員候補者の事前研修を行うなどの対策が不可欠である。
・障害者の方が裁判員に選任された場合を考慮して,訴訟手続をわかりやすくする工夫が必要である。
・託児制度,自宅から裁判所までの送迎,任務中の健康維持を図る仕組み等の整備を先行させるべきである
・裁判員席を被告人や傍聴人から直接見えないようにすることなど,個人情報の漏洩を防止するための対策が不可欠である。
⇒政令案に対する御意見ではないと考えますが,裁判員制度の運用についての御意見として承りました。
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